今年のゴールデンウィーク、生まれて初めて、「電車で」富士山麓へ「日帰り」の旅をし、その時のことを2つの記事にしました。
『富士山麓日帰りの旅シリーズ』はもともと三部作で予定していたのですが、三作目に考えていたテーマに季節性がなかったこともあり、「またそのうちに」ということで棚上げしていました。
先日、スマホの写真アプリを遡ってスクロールしていたら、「あっ、忘れてた」と思い出し。
①②の記事でアップしていない富士山の写真もまだ残っているし、軽め?のボリュームで記事にしてしまおうって決めました。
ということで本日の記事のサブタイトルはこちら。
『富士山麓日帰りの旅③〜ほんのりモヤモヤ🤔』
富士急行の河口湖駅から徒歩15分ぐらいのところに『天上山』という標高1104mの山があります。
山頂まではロープウェイで3分。
すぐ隣には河口湖が広がっています。
皆さま、昔話『かちかち山』はご存知ですよね?
天上山はこのかちかち山の舞台になった場所と言われており、河口湖はお話の最後でたぬきが乗った泥舟が沈んだ湖と言われている場所だそうです。
ロープウェイに乗り天上山山頂駅で降りて展望台に続く歩道から見えた富士山✨
「うわ!すごいなー!」って独り言が😃
山頂の展望台にはこんなボードが設置されていました。
目が留まったのはかちかち山のあらすじの解説です。
自分の最愛の人を食べてしまったおじいさんの悲しさはいかほどのものだっただろう、きっと気が狂わんばかりのものだっただろうって思うと、なんだか自分事のように感情移入してしまってとてもつらい気持ちになり、顔が歪んでしまいました.....
おじいさんに代わって仇を打つウサギ。子供の頃に読んだお話では、このウサギは正義の味方、ヒーローだって思っていました。
しかし、、、この日、オブジェのたぬきの顔を見て、何か心がザワザワしたんです。
相手のことを心から信じきっている優しい表情。
ここからこう展開しますよね......
ウサギは苦しんでいるのを見て笑っている。
他のシーンでは。
懲らしめとはいえ、「信じきっている相手の傷口にからしを塗り込むなんてよくできるな」と思ってしまう。
そしてラストシーン。
溺れて死んでいくたぬきを見て、ウサギは笑っている。たぬきが“悪いこと”をしたんだから当然の罰?「だとしても苦しんで沈んでいく姿を見てよく笑って見ていられるな」と思ってしまう。
あらすじ解説の再掲。
おばあさんを殺してばばあ汁にしておじいさんに食べさせたたぬきは確かに残酷なことをしたって思うけど、でも考えてみると、たぬきはその直前、こんな状態で。
そのまま行けば、おばあさんに殺されてたぬき汁にされ、おじいさんとおばあさんに食べられていたわけです。
人間はたぬきを殺して食べてもノープロブレムなのに、たぬきが人に対して同じことをやると「ひどいことをする!」と咎められる。
何かちょっと答えの出ないモヤモヤが湧いてくるんです。。。。
このモヤモヤはかつて『鬼滅の刃』で、「鬼は人間を食うから悪い」というフレーズで感じたものと同じ類のものです。
動物を食らう人間は、動物たちからしたら『鬼』なんじゃないかな......
なんていうか、、、
自然界において人間ってそんなに偉そうに善悪を主張できる存在ではないように思います。
しかし、この話を追求しすぎるとお肉が食べられなくなること必至なのでいつもやめにします。だから、「せめて、いただきます、ってちゃんと感謝して口にしないといけないんだよなぁ、、」という結論にいつも至るのですが、実際の食事の時には、というと、「作ってくれた人への感謝」「平穏に食事が摂れることへの感謝」まではなんとなく思いながら『いただきます』と唱えられても、「命をいただくことに対する感謝」のところはどうも抜けてしまいがち.....
天上山の『かちかち山』。
子供の頃に僕らが読んだお話ではなく、原作のあらすじが書かれたボードを設置するのなら、パネルのイラストのウサギの表情は、少なくとも「笑顔以外」で制作して欲しかったな、って思いました。
しかし、たぬきはどうしてあんなに何度も何度もウサギにだまされたんだろうか・・・・
・・・・・・
もはや、ばばあ汁を食べさせたたぬき、敵討ちしたウサギ、どちらに対してもいいとか悪いとかの判断をしたいと思いませんけど、オブジェのたぬきのこの顔を見ていると、こんな思いが湧いてきます。
「へなちょこでもいい、とにかく、自分のことを信じてくれる人のことを絶対傷つけない、絶対悲しませない人生を送りたい。」
さて、記事はクロージングに入ります(╹◡╹)
まずは天上山で出会った彩りを少しだけ♪
この日、山からの下りはロープウェイを使わずに徒歩にしました。
そう、ここ天上山はあじさいの名所なんです。
今から20年ぐらい前、娘が歩けるようになったばかりの頃、家族で “あじさいの花咲く頃” に訪れたことがあります☺️
ハイキングコースなる遊歩道は、こんな下り道をぐんぐん降りていきます。
前方から1人の男性がぐんぐん登ってくるのが見えました。
「あ、外国の人だ」
その瞬間、僕の頭に浮かんだこと。
「外国の人は、こういう時、見知らぬ相手に対して敵意がないことの証しとして笑顔で挨拶するマナー?を持っているって言うよな。」
「挨拶されたら、Helloとか英語で返すものかな?」
すれ違う2メートル前でその男性と目が合う。
そして彼のリアクションは。
僕に目を合わせて、超男前の笑顔で無言で軽く会釈のような挨拶をくれました✨
僕も彼に目を合わせて、超コアラ前(笑)のニコッと笑顔で、小さいけどしっかりうなずくような会釈を無言で返しました👍
「なんか男同士、人間同士、って感じでカッコいいかも✨✨」
その時の気持ちを思い返すと、ほっこりの中にほんのりワクワクも少しだけ混じっていたような気もします☺️