キンモクセイ同様、今年の開花シーズンは終わってしまったのですが、今回の記事では、今年、サルスベリの花木からもらった、僕にとって大事な気づきについて書きたいと思います。
名前の由来
サルスベリとは、漢字で書くと「猿滑」。樹木部分がツルツルしていて木登りが達者な猿でさえ手足を滑らす、というようなところから命名されたようです。でも、100日咲き続けることから「百日紅」と書くヒャクジツコウという別名もあり、この「百日紅」をサルスベリと読んでもいいみたいです。
「遠目が一番!?」
僕はサルスベリの、花と葉と幹・枝の配色感がとても好きで、少し先の視界に、開花しているサルスベリを見つけるといつも、「なんかやっぱりいいよなぁー」ってほんのりした気持ちになります。
ただ、そう感じながら近づいていくと、いつも少し気持ちが冷めてしまったりするのが常でした。
その理由は、なんだか花のひとつひとつに “染められたティッシュペーパーがグシャグシャってなっているような”、不完全な感じを受けてしまうからなのです。
「遠目から見るのはすごくいいんだけど、近づいて見るとなんかちょっとがっかりなんだよなぁ。」
「サルスベリは遠めで見るに限る!」
こんな風にいつも思っていました。
違和感浮上
そんなサルスベリを目にした今年のある日、いつものように、遠目で見てほんのりし、近づいたらあまり見ないようにする“ルーティン”を行ないました。 いつもなら、遠目から見たほんのりな感覚だけ味わっておしまいなのだけれど、この日は何か違和感がありました。
頭に浮かんだこと。
「遠目はいいけど近くで見るとがっかりだから好きじゃない、って、なんだか俺、すごく感じ悪くないか・・・。」
言葉を発することもなく淡々とただ今を生きている花木に対して、そんな評価をしている自分がなんだか、思い上がった卑怯なことをしているような気持ちが湧いてきたのでした。
そして、続いて出てきた思い。
「人に対しても、見た目で同じような評価判断をしていることがあるんじゃないのだろうか・・・?」
そこで僕の現実書き換えスイッチが入りました。
サルスベリの遠目と近くの見た目のギャップの理由を、自分にとってポジティブな現実に一転させられるように考えてみよう。。。と。
スルスルっと出てきた
あれこれ考えまくらなくても、この時はスルスルっと考えが湧いてきました。
コレです。
「ひとつひとつの花はバラバラ、中には花弁の体をなしてないように感じられてしまうものもあるけど、それらが集まって力を合わせれば、人を感動させる素敵な美しさを創り出すことができる。」
「人間も、個々の見た目に左右されることなく、お互いの個性を尊重し合って力を合わせれば、素晴らしい創造が出来るんだよ、って気づきをくれている。」
新・花言葉
サルスベリの花言葉は、「雄弁」「愛嬌」「不用意」「あなたを信じる」「潔白」だそうです。
どれも僕にはあまりピンとこないので、僕にとってピッタリくる花言葉を作ることにしました。
「協働創造」
来年の開花シーズンでサルスベリに再会した時に、少なくとももう「近くでは見ないようにしよう」という思いは湧いてこない気がしています。
「みんなで力を合わせてこんなに魅力的な装いを作り出せるなんて、ホントすごいなサルスベリ!」
1年後にこんな思いが自然に湧いてくるかどうかは、きっと、これから1年で、僕がどれだけ、いわゆる「多様性受容力」を高められているか次第なんだろうって思います。